波音の彼方 第3話 波間

3.波間

小5の夏休み。
広場から家への帰り道。

ロードバイクで
私の眼の前を
鮮やかに走り去っていった
青年。

夕暮れ間近に一瞬の風が吹き抜けていく。

いいな・・・私もあんなふうに
何かに一生懸命になれる時があったら・・・。

数年後、この青年と再会するとは
この時はまだ何も知らなかった。